X-MEN 持続可能性の岐路に立つヒーロー

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最近、X-MENを見た。まだまだ先は長いが、ひとまず初期三部作を(といいつつ、書き上げる頃には全部観終わっていた)。感想は「マグニートのヘルメットは、噛めば噛むほど味が出る」に尽きる。クソダサヘルメットも爺さんが好んで被っているんだと思うと、一層激しく萌える。X-MENを、見たことがある人も、そうでない人もいるだろうが、少なくとも今回はストーリーへ深入りすることはない。要点のみを簡単に紹介するつもりだが、詳しくは見てくれ。いいぞぉ。
今期のFLEDGEのテーマはサステナビリティ。X-MENとはサステナビリティのために戦うヒーローだと思ったから、これを書いている。

X-MENの敵

まずは、X-MENの簡単な説明をしよう。
超能力を使える人間が生まれるようになった世界が舞台だ。彼らはミュータントと呼ばれ、社会から白い目で見られている。なぜか。危ないからだ。
火を噴く、ビームを出すミュータントの危なさは言わずもがな、壁を通り抜けるミュータントの前には、金庫なんてあってないようなものだし、テレパシーで心を読んだり、操ることができる能力者すらいるとなると、社会システムの抜本的な見直しが必要となる。というか、人類に防ぐすべなどほとんどない。
そこで、人類は手を打つ。ある時は、ミュータントをデータベースに登録して管理しようとする。あるいは抹殺しようとしたり、ミュータントの超能力を消し去ろうとしたりする。基本的に人類とミュータントはいがみ合っていて、戦争に発展しかねないほどの緊張状態にある。そんな中でX-MENたちは、状況に応じて、ミュータントと戦うこともあれば、人類と戦うこともある。そうやって、世界の平和を守る。おおまかには、こんな話だ。

『X-MEN』『X-MEN 2』と見ながら「これは人種差別や人権問題を背景にしているんだろう」と思った。人類からのミュータントへの迫害は激しく、人権なんてあってないようなものだからだ。しかし、ぼんやりとした違和感もあった。そして、見ていくほどに輪郭は明らかになっていった。

『X-MEN』では、X-MENは自分たちと同じミュータントと戦う。敵であるマグニート一派は、ミュータントの登録制に反対して、法案成立のキーマンとなる人を殺そうと企んでいたからだ。『X-MEN 2』では、X-MENはかつての敵役であるマグニート一派と手を組んでミュータント全てを抹殺しようとする軍人(人類)と戦った。どちらの話にも根強い差別意識や、人権の蹂躙、あるいは人類の行き過ぎた危機感があった。そして、『X-MEN』の初期三部作の最終作となる『X-MEN:ファイナルディシジョン』では、ミュータントから超能力を消し去る治療薬が開発される。『X-MEN』では敵として登場したマグニートはこの薬を開発する研究所を襲い、開発者やその薬の製造の鍵となるものを全て破壊しようとする。そして、X-MENはまたしても、マグニートの敵として対峙する。

ここで違和感の輪郭が朧げに見えてきた。ミュータントから超能力を消し去る治療薬があるのなら、使えばいい。ミュータントは人々から浴びせられる差別や偏見から解放されるだろう。ミュータントの中には、体が明らかに人と異なるような風貌をしている者もいる。例えば全身が真っ青で鱗のような肌をした女性は、一目で人類ではないとわかってしまう。また、触れるだけで人を殺してしまうものもいる。「治る」のなら、万々歳ではないか。

しかし、X-MENをはじめ、多くのミュータントはこれに反対する。意見の詳細をあまり詳しく描写されなかったが「この力は病気ではない」というセリフが印象的だった。もちろん、その通りだ。だが、個性と肯定することもできない。危険な力であることに変わりがないからだ。名もなき端役は「教室の真ん中に銃を放置するようなもの」と言っていた。この危機意識はまっとうなものだと思う。

はたして、紆余曲折を経てX-MENはマグニートと戦うことを決意した。治療薬を守ることを主目的としていたわけではないが、過程で治療薬も守ることになった。彼らは世界に、自らが拒んでいた超能力を消し去る可能性を残したのだ。

X-MENは何と戦っているのだろうか。差別を解消できる手段ならば、あった。しかしそれを拒んだ。ならば、彼らが剣を取り矛先を向ける相手とはなんだろうか。答えは、おそらく未来だ。

ミュータントは人間か?もし人間でないとしたら…

ミュータントは人間から生まれる。ありきたりな人類の男女から、超能力を持ったミュータントが生まれる。遺伝子と放射能が関係しているらしいが詳しいことはわからない。それでも、生まれてくる。親は人間である。しかし、子は?ミュータントとは人間なのか?これは重要な問いかけになる。そして、ミュータントは人間ではないという答えが、世界には蔓延している。

ミュータントたちは被差別意識も相まって、非ミュータントを「人間たち」と呼ぶ。マグニートをはじめとした人間を敵視する集団は、もっと露骨に「ホモ・サピエンスは」と呼び捨て、自分たちを人間から進化した存在だと自らを定義する。また人間たちも同様の態度を見せている。彼らが「ミュータントは」というとき、「日本人は」「黄色人種は」といった様相ではない。もっと排他的な「私たちとは違う」というニュアンスを言外に滲ませる。例えば、『X-MEN』には多くの親子が登場する。幾度となく姿を現す群衆は、だいたいミュータントを迫害するデモを行っている。さながら、猛獣を檻に閉じ込めろと要求しているように見える。少なくとも僕の見た感じでは、ミュータントは自らを人間と一線を引いているし、人間はミュータントを人間と認めていない(少なくともまともな社会の構成員とは)。両者の間にあるのは、差別ではなく種の違いなのではないだろうか。

極論、種が違えば、差別は起こり得ない。差別は人間と人間の間で繰り広げられる。種を跨げば、起こるのは生存競争だ。我々人類が、同じ進化のルーツを辿ったチンパンジーを檻に閉じ込めても許されるように、X-MENにおける人間たちがミュータントをデータベースで登録し徹底的に管理しても許されるし、抹殺してもおそらく人類絶滅を防ぐための自衛という弁が立ち、治療は保護となる。逆もまた然り。ミュータントが人間を劣等種と切り捨て、ネアンデルタール人を駆逐したホモ・サピエンスのように殲滅しても、彼らは後にそれを歴史として高らかに語るだろう。

まさに地獄である。そして地獄は『X-MEN』の世界では現実になった。これを描いた話が第二の三部作の二作目『X-MEN:フューチャー&パスト」だ。見てくれ。

X-MENの視座

さて、X-MENとは実にアンビバレンツな存在だ。ミュータントとも人類とも戦う。どっちつかずの正義の味方の正義はどこにあるのか。前述した通り、未来にだ。

人間とミュータントは、少なくとも二つの未来のシナリオのどちらを歩むか、その選択の岐路に立っている。一つは、地球の覇権を賭けた、生存競争という最悪の未来。もう一つが、差別も小競り合いもあるだろうが、両者が共存したまあまあ良い未来。X-MENは、常に最悪を避け、まあまあ良い方向に舵を切っていけるように、意図したりしなかったりしながら、全体を導いていく。

いかなるサステナビリティでも、未来の在りようを思い描かずに、それを語ることはできない。サステナビリティは、「良い未来にしよう」という漠然としたメッセージではなく、明らかに到来する危機を回避せよという未来からの強烈な要請だからだ。なにかの持続可能性を高めようとするとき、そのなにかへの働きかけがなかった場合はセットで想像される。最悪のシナリオを回避すべく取るアクションこそが、サステナビリティの名を冠する。

LOGAN

『X-MEN』シリーズは、数えて11作品にものぼる。主人公となるキャラクターも時々で変わる。しかし、この『X-MEN」シリーズ全体の主人公といえば、ローガンを置いて他にはいない。『X-MEN』を語って、彼にスポットを当てないのは礼を失しているし、卑怯であろう。

さて、ローガンについては、あえて踏み込んでこなかった。彼はX-MENにおいて特殊なのだ。X-MENの他のメンバーは向いている方向は違えど、未来を見ている。しかし、ローガンはそうでないことが多い。わかりやすいのが第1作の『X-MEN』だ。ミュータントの登録制に反対したマグニートは、強い力を持つ一人のミュータントを犠牲にして人類を抹殺してしまおうとする。X-MENはマグニートを止めるべく立ち上がるが、ローガンは少女を助けるために戦いの舞台に上がる。結果、人類は救われる。このようにローガンには他のメンバーと足並み揃わないところがある。

もう一つ、『X-MEN』シリーズの特に目を引く点をあげたい。それは作品間の因果関係が希薄ということだ。例えば、ある作品で死んだキャラクターが次の作品では何事もなかったように生きて登場する。ある程度共通しているのは、初期三部作のストーリーだけで、その他は作品間の事実関係に齟齬があっても全く気にしない。初期三部作の事実をベースに、その後のストーリーと思える世界があり、それ以前の世界がある。その時々で、X-MENは選択に迫られ、なにがしかの選択をする。運命が別れた一人にサイクロップスがいる。彼はミュータントに目覚めたとき、窮地においやられるが作品によって助けられた人が異なる。『X-MEN:ゼロ』ではローガンに。『X-MEN:アポカリプス』ではチャールズに。そして、彼の歩む道は全く異なってくる。

混乱を招く世界観であることには違いないが、僕はここから一つの意志を読み取りたい。『X-MEN』とは多様な過去、多様な未来を作品群の中に宿し、その上で、今という時間の中で、可能な限り良い未来へと導くために戦うヒーローたちなのだ。

この観点からローガンを見ていくと、ローガンは常に「今」戦っている。彼は人類やミュータントの行く末を考えたり、敵の善悪と自らの正しさをほとんど考えたりすることは、ほとんどない。目の前にある、守るべき誰かのために拳を固めて敵に立ち向かう。

未来が形作られる前に、なすべき今があり、今は過去のなにがしかを背負った現象として成立している。そして、厄介なことに、この今とは生きる全ての我々に与えられている。全て私たちは、私ごととして一切に対して自らに行為を選択させることができる。この営みを無数の人たちが、ありとあらゆる場所で、いまこの瞬間、同時進行今で行なっている。当然、誰かの最高は誰かの最悪と重なり、逆のこともまた発生するだろう。現在は時代年表のような一直線で書き表したり認識したり、導いていけるものではない。未来は、絡み合う今と、絡み合うことすらない今が、複雑に関係し合いながら形成していく。この辟易とするほどの複雑さを丁寧にほぐしながら、最悪の未来と今を繋ぐシナリオを思考し、実践することが、おそらくサステナビリティには必要だろう。

We are X-MEN

X-MENのキャラクターたちは、往往にして個人的な事情で動いている。真にサステナビリティを意識していたのは、チャールズ・エグゼビアただ一人だろう。だが、X-MENの行動は、人類とミュータントの戦争を先延ばしにすることに成功しているのもまた事実だ。そして、これがおそらく限界なんだろう。無限にある思惑の中で、一つの未来を手にしようと思えば、忍耐を要する。分が悪い撤退戦に追い込まれながらも、努力してすがりつくこと。サステナビリティってのは地味で大変だね。

最後に。ローガン役を17年にわたって演じたヒュー・ジャックマンに最大の敬意を。ローガンよ永遠なれ。

第2回勉強会:コンセプト生成トレーニング【14thイベントレポート】

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こんにちは、14期ディレクターの水波です!先日8月6日に14期の第2回勉強会が開催されました。その模様をレポートしていきたいと思います
 
なお、今回からどんな人がFLEDGE14期に参加しているのかをより鮮明にお伝えすべく、チームごとにフォーカスしてお届けしていこうと思います!今回スポットライトを当てるのは、チーム「笑い水」の皆さんです。
 

 
チーム名は、チームミーティングでとにかく笑いが絶えないこと、また自己紹介アンケートでの「自分を何かに例えると?」というお題に対して、全員が水にまつわるものを挙げていたことから決めたそうです。それでは、笑い水のメンバーを紹介します。
 

No.1
能登 貴一/きぃちゃん

大学:青山学院大学教育人間科学部
長所:笑い上戸
短所:笑い声がうるさい
自分を何かに例えると?:雲
 
○近況報告と今日の意気込み
近況報告としては、4年なのに単位が30単位残っていて、試験の緊張感がやばかった。正直戦いでしかなかった。無事に終わった今、心身は安定している。(今日の意気込みは)チームとして結束を深めるべく、休憩時間もコミュニケーションを取っていきたい。

 

No.2
清水 舞/しゅーまい

大学:杏林大学医学部
長所:協調性がある
短所:即興性が乏しい
自分を何かに例えると?:お茶
 
○近況報告と今日の意気込み
金曜日に実習が終わって、夏休み気分。今日はバスと電車にギリギリで間に合わず、チームランチに30分遅れた。やっと一息ついたところ。宿題を前回の勉強会直後に終わらせたので、自分が何を書いたのか忘れている。みんなと思い出しながらやりたい。

 

No.3
比企 達郎/ひき

大学:千葉工業大学 工学部
得意:断捨離
苦手:団体行動
自分を何かに例えると?:“とりあえず”のビール
 
○近況報告と今日の意気込み
先週まで忙しかったが、今週はゆっくりできそうなので、やりたいことをしたい。意気込みは、「遅刻をしない」と第一回で(目標として)書いたのに、今日さっそく遅刻してしまったので、気をつけたい。

 

No.4
白川 未彩/みさみさ

大学:上智大学 総合人間科学部
趣味①:旅。鹿児島県長島町が大好き。
趣味②:お菓子づくり
自分を何かに例えると:温泉(湧き出てくる)
 
○近況報告と今日の意気込み
長岡の花火大会に行っていきました。その前は山梨に。川遊びもしたので、自然と触れて心が満たされてます。今日の意気込みは、事前課題でわからないところがあったので、頑張って勉強したい。

第二回勉強会では次のようなプログラムが用意されていました。
 
・ワークショップの4要素を振り返る
・『ワークショップデザイン論』の感想共有&質疑応答
・コンセプト生成トレーニング
・演習「“聞く/聴く”を深めるコンセプトを生成する」
 
 

ワークショップの4要素を振り返る

まずは第一回勉強会の復習を兼ねて、ワークショップを構成する4つの主要素のうち、自分が大切にしている要素と苦手な要素をそれぞれ色の違う付箋紙に書き出してもらいました。
 


 
笑い水の場合、このような結果に。

         (大事)     (苦手)
きぃちゃん   実験性    協同性
しゅーまい   実験性    協同性
ひき      民主性    協同性
みさみさ    民主性    実験性

大事にしたい要素に民主性と実験性が集中した一方で、苦手な要素はほとんどメンバーが協同性を挙げていました。また、「まったく知らない場所で非日常的な場をつくることはできそうだけど、普段生活しているところ非日常性を発揮するのは難しい気がする」という意見が出たり、「(あなたは)非日常性が大切なんだと思ってた!」など、他の人とその人自身とで要素の得意/不得意の認識がずれている点が浮き彫りになったり、盛り上がっていました。
 
また14期生全体でのディスカッションの時間では、「“協働”ではなく“協同”とされる理由」や「生産性と、実験性や非日常性は二者択一だと考えていたが、生産性を生み出すために実験性と非日常性を大事にしたほうが良いこともあると知った」などの意見が他のチームから出ていました。
 

 
 

『ワークショップデザイン論』の感想共有&質疑応答

前回の勉強会後、14期生には2つの宿題が出ていました。1つ目はFLEDGEの教科書である「ワークショップデザイン論 つくることで学ぶ」を2章まで読んでくること。そしてもう1つは、事前に配信された動画コンテンツを視聴し、動画の中で発表される問題を解いてくること。中盤に差し掛かった勉強会、ここからはそれらの課題の読み合わせ・答え合わせを行う形で進められました。
 
まずは「ワークショップデザイン論」の読み合わせから。 本の内容から個人的に学びになった点と、難しかった点・モヤモヤした点を色分けして付箋紙に書き出していきます。
 


 
その後設けられた、各メンバーが何を学び、どんな疑問を持ったかを共有する時間では、次のような点が主に話されていました。
 

・(課題設定について)難しすぎると取り組む意欲そのものが削がれるけれど、簡単すぎるとつまらない。葛藤を適度につくるのは難しそう..。
・教育と商品開発など、異なる領域でワークショップが用いられるときは、それぞれ重きを置いているところが違うというのは、なるほどと思った。
・ワークショップの学習目標を最初に提示するかしないかによって、学びの質が変わってくるように感じる。

 
これらの話題を踏まえて、質疑応答の時間に、解消できなかった疑問をチームごとに安斎さんに投げかけていきます。トップバッターを務めた笑い水の番では、このようなやりとりがされていました。
 

笑い水 “危険だけど居心地がいいカフェをつくる”といったように、ワークショップデザインには「矛盾」と「葛藤」が大事という話がありました。そのなかで、「矛盾」はわかるけれど、「葛藤」をどうやって意図的に生み出すのかが難しいと感じました。
 
 安斎 「こうすれば大丈夫!」という答えはありません。参加者の視点に寄り添って、その人が活動する時に何を感じるのかシミュレーションするしかないと思います。ただ、自分たちの頭の中だけで考えようとするのではなく、試作をまず誰かに見せてみたり、実践してみることはとても重要です。本番の対象に近い人でテストしてみましょう。
 
矛盾は葛藤を引き起こすための要因の一つに過ぎません。普段通りのパースペクティブ(観点)では乗り越えられないような状況や環境が提示されることで、参加者は一生懸命取り組むし、それによって得られる体験や気づきがあります。課題が難しいかどうかというよりも、ちゃんと参加してくれた人が楽しみながらも、日常とは違う変化とか試行錯誤をしてくれそうな状況になっているかどうかが大事で、それを「葛藤」と呼んでいます。
 
笑い水 矛盾以外にどんな方法で葛藤を生み出せますか?
 
安斎 色々あると思いますよ。例えば、理科教育で言うと「この山を風の力だけで乗り越える車をデザインせよ」というお題が出して、力学の知識を使わないと解けない状況をつくったり、あるいは「見る人が理解したくなるようなチラシをつくる」とか、逆に「見た人がわかったつもりになるチラシをつくる」など、矛盾させないにしても、ひねることが有効なケースもあります。

 
また、「学習目標はどの程度具体的に設定するのが良いのか?」や「(安斎が過去に実践したワークショップについて)どれくらいの制作期間をかけたのか?」などの質問が他のチームからは飛んでいました。
 

コンセプト生成トレーニング

去年同様に、今回の勉強会でも反転授業のやり方を採用しています。14期生には事前に配布された動画コンテンツを視聴してきてもらい、動画中に発表される問題に取り組むという宿題が与えられていました。
 
問いは、例えば、このような形式で出題されています。
 

「________を創ることで、動物の気持ちや立場を理解する」

 
この問いに唯一絶対の正解は存在しません。それでもより深く学習を支援するためには、どんなことばを空欄に当てはめると良いだろうか、と考えることが重要です。ワークショップの作り手として、参加者に学んでもらいたいテーマをある程度定めた上で、多角的な視点を持って空欄を埋める活動を考案する必要があります。
 
事実、笑い水からも「動物と人間の立場が逆転した作品(を創る)」や、「動物園の飼育用の檻(を創る)」など、様々な回答が寄せられていました。そしてどうしてその活動が学びを支援するのか話し合いながら、それぞれの学習観を深めあっていました。
 
 

“聞く/聴く”を深めるコンセプトを生成する

最後に今回の勉強会の集大成として、「“聞く/聴く”を深めるワークショップのコンセプトを作成する」という演習に取り組んでもらいました。とはいえ、コンセプト全体を一から考えるにはそもそも時間が足りませんので、今回は「“聞く/聴く”に関連して、学びに繋がりそうな遊びを考案する」という課題が与えられました。
 
本当に短い時間の中でしたが、それぞれ素敵な作品を提出してくれました。

きぃちゃん「聴くことに特化した新しい教室を設計する」
しゅーまい「相手に話してもらったことを完全に模倣しようとする(ことでどんな違いや気づきが生まれるか、観察する)」
 ひき  「音のまったくない環境と音がありすぎる環境を比較する」
みさみさ 「日常の音を収集して曲をつくる」

一つひとつのアイデアにコンセプトの種として大きな可能性があると感じつつ、これらのアイデアをしっかりとかたちにしていくためには、より多角的な視点から、深く、具体的に構造を考えていく必要があるでしょう。笑い水のこれからに期待したいと思います!
 
次回の第3回勉強会では、プレ実践として、ワークショップのメインワークのみ作成・実践してもらいます。FLEDGEの半年間における第一の関門であり、苦労も大きいことでしょうが、期待しながら待っていたいと思います!
 
それでは!
 

第1回勉強会:イントロダクション【14thイベントレポート】

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14期ディレクターの水波です!
2018年7月14日に、FLEDGE14期の第1回勉強会が開催されました。今回はその様子をレポートでお伝えします!大学・学年・学部の垣根を超えて、12名の大学生14期生としてあつまりました。先日行われた説明会で顔なじみとなった人と再会してはしゃぐ姿が見られるなど、和やかな雰囲気で、第1回勉強会は行われました。
 
今回の勉強会は、以下の4点を主なプログラムとして、進行していきます。
主なプログラムは以下の4つ。
 

・自己紹介
・テーマの深掘り:サステビリティについて
・チーム発表
・ファシリテーション講座

 
 

ガイダンス&自己紹介

まずは事前説明会のおさらいから。
司会・進行を務める和泉から、FLEDGEが大事にしているエッセンスや、半年間のプログラムの進め方について、改めて説明がありました。
 
その後、14期生12名とディレクターに講師の安斎、そして今期のスポンサーとしてご支援いただいている学校法人 角川ドワンゴ学園N高等学校の方々を加えて、自己紹介を行いました。
 
それぞれが気になったことを自由に掘り下げていく形式のもとゆるく進められていく中で、多様なバックグラウンドを持つメンバーのあいだに意外な共通点が見つかったり、その分野に携わる人ならではの知識が披露されたり、たくさんの驚きと発見が生まれていました。
 

 
 

サステナビリティについて理解を深める

ワークショップデザインの際に、クライアントの要望や状況に応じたテーマがあらかじめ設定されていることは珍しくありません。むしろ、ワークショップデザイナーにとっても、なんの制約もない方がむしろやりづらさを感じる場合も多く、何かしらの視点や対象が提示されていた方が作りやすいこともあります。そのためFLEDGEでは、毎期ごとにテーマが設定されています。
 
今期14期のテーマは「サステナビリティ(持続可能性)」
まずは14期生の関心や知識のレベルを揃えつつ、テーマに慣れ親しんでもらうために、ディレクターから「サステナビリティとは何か?」を考えていく講義が行われました。
 

講義の前半ではサステナビリティの意味や語源をはじめとした、一般的な知識のレクチャーが行われました。後半からは、より自由なな視点からサステナビリティを捉えるために、「たばこ」「男女関係」「のび太」など、“一見サステナビリティとは関係なさそうな事柄”であっても生まれうる持続可能性について、示唆的な話がされていました。
 

こうしたディレクターの仮説をもとに、14期生同士でも、「一見サステナビリティと結びついていないようで、実は関連がありそうな事柄」について、ディスカッションしてもらいました。それぞれが持つバックボーンを活かした非常に興味深い話が随所で展開されていました。
 
例えば、医学部に籍を置くあるメンバーは延命治療が患者の命を助けている一方で、医師の長時間労働を引き起こす要因にもなっている点を指摘しつつ、現在“主流”となっているサステナビリティは、じつはある一定の視点から考えられたものに過ぎないのかもしれない、と話していました。
 
また別のメンバーは、「サステナビリティというと、一般的に自然を維持する文脈で語られることが多いが、これから技術がさらに発展した結果として、全て人工物に置き換えた方が長く維持していく可能性もあるのではないか」など、一般的なサステナビリティのイメージ対してに新たな視点から揺さぶりを加えようとする独自の意見が、豊かな議論を巻き起こしていました。
 

 

チーム発表

次はいよいよチーム発表。
これから半年間、ともに活動していくチームのメンバーが発表されました。チームごとに集まって、チーム名を決めてもらいました。ディレクターから「簡単でもいいので、ちゃんと由来も考えて欲しい」という注文のもと、話し合いの中で探り当てたお互いの共通点などをもとに、「Sun flower」「笑い水」「エッグデルフ」という3つのチームが生まれていました。
 


 

ファシリテーション講座

ディレクターの和泉によるファシリテーション講座が行われました。はじめに「ファシリテーション」という言葉に対するイメージを付箋紙に書き出してもらい、グループごとに共有していきます。その後和泉から、ファシリテーションの役割やファシリテーションにも様々な“芸風”があることが講義されていました。
 


 

半年間活動していくために

最後に、チームごとに今後半年間の目標や、大事にしていきたい行動指針をワークシートに書き出してもらいました。用意されたワークシートは個人の目標を書く用紙のほか、チームでの目標を書く用紙もあり、自分たちが半年かけてどれほど成長できるのか、どのチームも真剣に考え、話し合っていました。

 

 
勉強会を終えた個人的な感想として、楽しむところはしっかり楽しみ、学ぶところをは真剣に学ぼうとする姿勢がハッキリとしていて、「楽しく活動に没入し、その結果として学びがある」というワークショップの基本的なスタンスを体現しているように感じました。FLEDGEの半年間が、まるで一つの壮大なワークショップのようだった、とこれまで多くのFLEDGE卒業生が口にしてきた言葉があるのですが、早くもその一端が見られたようで嬉しかったです。
 
いよいよ始まったFLEDGE14期。半年後、どんなワークショップが生まれるのでしょうか。運営のひとりとしてとても楽しみにしています。先述したように、第2回勉強会ではワークショップデザインの根幹、コンセプトづくりについて、実践的に学んでいくを予定です。
今後もレポートしていく予定なので、どうぞご期待ください!

文・Hikaru Mizunami
編・Yuta Watanabe

【6/30 追加開催決定!】FLEDGE14期説明会|イベントレポート

 

【14期事前説明会 参加者募集!】
6/30(土)にてFLEDGE14期事前説明会(参加費無料)を追加開催します!
 
▼詳細・お申し込みはこちら!
http://ptix.at/VAdgKe

 

 
こんにちは!FLEDGE14期ディレクターの水波です!
今回は先週6/16に行われたFLEDGE14期事前説明会の様子をレポートしていこうと思います!
 
18時から始まった今回の説明会では、約20名の大学生にご参加いただきました。メインプログラムとして用意されていたのはこちらの3点。
 

・ワークショップとは何か?/FLEDGEとは何か?
・ワークショップ体験『Ba-Designワークショップ』
・『Ba Design Workshop』の理論的解説

 
『説明会』と銘打っている今回のイベントですが、FLEDGEの目的や理念の説明だけで終わるのではなく、「ワークショップ」という言葉ではなかなか伝わりにくい活動について、体験を通じて理解してもらえるようなプログラム構成です!
 

 

説明会、開催!

18時前、会場である東京大学本郷キャンパス福武ホールに、少しずつ人が集まってきました。開場直後こそやや所在無さげな様子だったものの、徐々に人数が増えるにつれ、同じ席に座った人と積極的に話しかけて、意外な共通点を発見して喜んだりする姿が見られて、運営として少しホッとしました。
 
そのような和やかな雰囲気で始まった今回の説明会。まずは講師であり、FLEDGEの創設者でもある安斎によるガイダンスが行われました。テーマは「そもそもワークショップとは何か」や「FLEDGEが何を目指して創設された団体なのか」。
 

安斎 大事なのは、ワークショップが何かをつくり出すことでを学んでいく活動であることです。つくることと学ぶことは、違うもの・切り離されたものではなく、関連するものとして捉えられていることです。
 

 
“つくる”と“学ぶ”のどちらをどれだけ重視するか、その重心の置き方は(ワークショップが使われる)領域によって異なりますが、その二つが関連するものであり、両方を大切にするのがワークショップの特徴とひとつと言えます。

 
それ以外にも、近年ワークショップデザイナーへの需要が急速に高まっている社会的背景がわかりやすく解説され、また、ワークショップの場からどんな作品や学びが生まれるのか、安斎が過去に実践した事例を題材として、具体的なエピソードとともに語られていました。
 

 

ワークショップ体験!『Ba Design Workshop』


 
約40分のガイダンスを終えて、いよいよワークショップ体験へ。今年の説明会では『Ba Design Workshop(short ver. )』を行いました。ファシリテーターを務めたのは、14期ディレクターの和泉裕之。
 
もともと『Ba Design Workshop』は、8年前、当時大学院生だった安斎が、修士研究の一環として繰り返し開催してきたワークショップです。そして本来なら4時間程度かけて行われるプログラムでもあるのですが、今回の説明会では、80分のダイジェスト版にアレンジして、ワークショップの空気を味わってもらいました。
 


 
印象的だったのは、参加者たちがアウトプットに自分なりのこだわりを持っている一方で、ただその個人的なこだわりを押し付けるのではなく、誠実に他の人との合意形成を取ろうとしていたこと。独りよがりな作業になるわけでも、ただ受け身になるわけでもなく、「なぜその形・色にしたいのか?」をそれぞれが言語化していく様子から、みんなでの作品づくりを大事にしているのだと感じられました。

 


 

『Ba Design Workshop』解説

ワークショップを終えたのち、安斎によるフィードバックと解説が行われました。
フィードバックでは、安斎からファシリテーターを務めた和泉に対して良かった点や改善点がそれぞれ詳しく伝えられていました。
 
また、それらのフィードバックと並行して、『Ba Design Workshop』が本来どんな構造のワークショップだったのか紐解かれながら、参加者の学びを効果的に深めていくためのデザイン上の工夫や要点が解説されていました。
 

 
例えば、ワークショップデザインにおいて、メインワークの内容を考えることは当然重要ではあるものの、それだけで終わってしまっても不十分だと安斎は言います。良いワークショップをデザインするためには、メインワークの内容を吟味した上で、そのメインワークで得られる学びを最大限引き出すために、メインワークの前の”種まき”として、レクチャーやサブワークをデザインする視点が必要となります。具体的には「メインワークを円滑に行うために必要な知識を伝達する」や「ミニワークとしてグループディスカッションの時間を設けて、考えてもらいたい主題について他者と意見交換をし、深い理解を促したりする」などが有効なのだそう。
 


 
ワークショップに参加したことや、ともすれば自ら開催したことはあっても、「作り方」の要点を学術的に解説されたのは、ほとんどの人にとって初めての経験だったのではないでしょうか。ワークショップ中のただひたすら目の前の課題に熱中していた姿とは打って変わって、真剣にメモを取り、貪欲に多くを学び取ろうとする参加者たちの姿が印象的でした。なお、30日に行われる追加説明会でも、安斎によるワークショップデザイン解説は行われます!参加される方はどうぞお楽しみに、またまだ参加枠空いてますので、興味のある大学生はぜひお申し込みください!

 

FLEDGE14期説明会は今月30日にも行われます!

よりアップグレードした内容をお届けしようと現在準備中ですので、興味のある大学生の方はぜひお越しください!

▼【6/30(土)開催】大学生向けワークショップデザイン勉強会『FLEDGE』第14期説明会
大学生向けワークショップデザイン勉強会『FLEDGE』第14期説明会

文・Hikaru Mizunami
写真・Haruka Yasuda

FLEDGE14期がスタートします!(事前説明会 参加者募集中!)

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【14期事前説明会 参加者募集!】
6/30(土)にてFLEDGE14期事前説明会(参加費無料)を開催します。
▼詳細・お申し込みはこちら!(※好評につき6/30にも追加開催します!)
http://ptix.at/VAdgKe

 

こんにちは、14期ディレクターの水波です。
 
来月より大学生向けワークショップデザイン勉強会「FLEDGE」の第14期を開催します!
今年も講師を東京大学大学院特任助教・安斎勇樹が務め、また、和泉ワークショップデザイン事務所代表・和泉裕之を中心とした新たな運営体制のもと、大学生がワークショップデザインについて、基礎から専門的な領域まで幅広く学べる場をつくっていきます。
 
また今期から学校法人角川ドワンゴ学園N高校さまにご協賛頂き、これまで大事にしてきた理論と実践の往復に加え、より実学的な視座からも「学びと創造の場作り」について学べるプログラムの展開を予定しています。どうぞご期待ください!
 

事前説明会開催!

プログラム開始に開催に先駆けて、事前説明会を下記の日程で開催します。14期プログラムに参加するためにはまずはこちらの説明会に参加していただくことが「必須」となりますので、あらかじめご了承ください。無料ですので、興味のある方はどうぞお気軽にご参加ください。
 
■日程
・6/15(金) 18:00-21:00
・6/16(土) 18:00−21:00
 
■場所
東京大学本郷キャンパス 福武ホール 地下2階スタジオ1
 
■参加費
無料
 
■当日のタイムライン
18:00 FLEDGEについての説明
18:30 ワークショップ体験
20:30 懇親会
21:00 終わりの挨拶
 
■注意事項(お申し込み前に必ずご確認ください)
・大学生を対象としています(大学院生不可)。
・プログラムの参加者は以下の日程で6回行われる勉強会にすべて参加できる方に限らせていただいております。そのためこの説明会でも全日程参加可能な方のみお申し込みいただけますよう、ご協力お願いいたします。
 
FLEGDE14期 勉強会日程
第1回:7/14(土)13:00-18:00
第2回:8/6(月)13:00-18:00
第3回:9/8(土)13:00-18:00
第4回:10/20(土)13:00-18:00
第5回:11/10(土)10:00-18:00
第6回:11/24(土)13:00-18:00
・両日ともに実施内容は同じとなります。どちらか都合のいい日にご応募ください。
・両日とも先着20名ずつとなります。
・当日、記録・広報用として説明会の様子を撮影いたします。予めご了承ください。
 
■申し込みページ
お申し込みはこちらのページにて受け付けております。
http://ptix.at/VAdgKe
大学生向けワークショップデザイン勉強会『FLEDGE』第14期説明会
 
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当日は安斎勇樹さんによる「ワークショップとは何か?」という簡単なレクチャーに始まり、実際にワークショップを体験してもらうことでさらに理解を深められるようなプログラムを予定しております。すでに詳しい方はもちろん「ワークショップって初めて聞いた・参加したことない」といった方も安心して楽しめる内容となっておりますので、どうぞお気軽にご参加下さい。
 
「ワークショップを作れるようになりたい!」
「他大学の人たちと交流してみたい!」
「場のデザインに興味がある!」

 
そうした思いを少なからず持っている方なら、間違いなく楽しく充実した場になるはずです。
是非お越しいただいて、「学びと創造の場づくり」を体験してみてください。
たくさんのご応募をお待ち申し上げております。
 

昨年の説明会のようす

前期13期の説明会の様子をレポートにまとめました。ぜひご参考にしてください。
http://fledge.ws/blog/2018/04/seminar0_13th/
13期事前説明会&ワークショップ体験!【13th報告レポート】

13期事前説明会&ワークショップ体験!【13th報告レポート】

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【6/15(金)、6/16(土)14期説明会 開催!】
13期に続く、FLEDGE14期の説明会の参加者を募集しています!(参加費無料)
▼詳細・お申し込みはこちら!
http://ptix.at/VAdgKe

 

 
4月6日と7日の夕方、東京大学本郷キャンパス福武ホールにて、FLEDGE13期の説明会が開催されました。2日ともほぼ同じプログラムのもと行われ、合わせて33名の参加者にお越しいただきました。

 
 

FLEDGEの成り立ち

まず、FLEGDEの設立者のひとりであり、今年も講師としてご指導いただく安斎勇樹プロデューサーから、「ワークショップとは何か?」「FLEDGEとはどんなプログラムなのか」といった内容を中心に、概要の解説して頂きました。
 
「感情や学びが発生するような他人の経験をデザインするワークショップの手法は今後大きく社会的に求められていくだろうにも関わらず、大学の学部生がそれらを気軽かつ安価に学ぶ方法がない」ことを問題意識としてFLEDGEは2009年に活動をスタートしました。
 
2017年現在、ワークショップという言葉は着実に世に広がってきています。しかし急速に広がったからこそワークショップの定義が人それぞれ大きく異なってしまっている、と安斎さんは言います。
 

たまに誤解されるんですけど、ワークショップは、「『付箋紙や模造紙を使った楽しいブレインストーミング』の場ではない」ということは明確に伝えたいと思っています。

 

「ワークショップ」とは

それではFLEDGEにおける「ワークショップ」とは一体どんな活動のことを言うのでしょうか。安斎さんはその定義について、このように示していました。
 

「非日常なテーマ設定のもとで何かを作り出すことで、新しいものの見方を学ぶ活動」

 
そしてFLEDGEでは、理論と実践を往復しながら、ワークショップの作り方や、人が学んでいくための場づくりについて、学びを深めていくのだと話してくださいました。
 
 

ワークショップを体験してみる

その後、ここからは「そんなワークショップを実際に体験してみよう」ということで、ディレクターが考案したワークショップが行われました。
 

 
今回のワークショップは、私たちが普段学んでいる「教室」を「活動」「空間」「共同体」という3つの観点から分析し、最終的にレゴで新しい学び場のかたちをつくっていく、といった内容でした。そしてその背景には、「ワークショップの根底を支える理論の一つである、『学習環境デザイン論』について、楽しく、わかりやすく触れてみてほしい」という意図が込められていました。
 


 

講評(フィードバック)

ワークショップが行われたら、すぐさまそのワークショップの「質」について検討、講評も合わせて行われるのがFLEDGEの特色のひとつ。実践と振り返りを繰り返し行うことで、ワークショップ・デザインに対する理解を深めていきます。
 
講評は和泉チーフディレクターと安斎プロデューサーの2人によって行われます。例えば初日では、安斎さんがまず授業という学習環境がなぜつまらないのか分析させた点について触れ、「まずい要素をすべて取り除いたカレーが美味しいとは限らないように、つまらない要素をすべて排除したとしても面白くなるとは限らない。素直に面白い要素を分析させたほうがよかったのでは?」といった提言がされていました。その点を改善した上で行われた2日目では、さらに踏み込んだ解説として、2時間という限られた時間の中で行うプログラムデザインとして、「面白い場」と「学べる場」の両方についての理解を深めることは難しく、どちらかに絞って構成したほうがよかった、という点が指摘されていました。
 

 
また今回のフィードバックでは、プログラムデザインに対してのもの以外に、ファシリテーターとしての振る舞い方について言及されていたのも印象的でした。
 
和泉チーフDはファシリテーターを務めたディレクターの松崎さんに、「もう少し参加者のほうを見たほうがいい」と指摘。参加者が置いてけぼりにならないようにしっかりと場をよく見て、ワンステップずつ丁寧に説明しながら進めたほうがいい、とのことでした。
 
また安斎さんは、ファシリテーターにもそれぞれ得意な“芸風”があることに触れながら、場をつくり参加者をリードしていくためには、導入の部分で何のために開かれたワークショップであるのかきちんと説明することが重要なのだと解説していました。こうした本気のフィードバックを通じて、ディレクターも運営係でありながらまた一人の学び手として成長していくのが、FLEDGEの面白さのひとつでもあります。
 

 

テーマ発表!

こうしてワークショップがどのようなものなのか体験的に知ってもらったのち、11期の「働く」、12期の「メディア」に続く13期のテーマが発表されました。
 
13期のテーマは「健康」
 
肉体的、精神的、もしくは社会的など、様々な観点から考えられる点などの理由から、今期はこのテーマが選ばれました。いったいどんな半年間になるのでしょうか。
13期の今後を、どうぞご期待ください!
 

FLEDGE14期説明会の参加者を募集しています!

今年もFLEDGEの開催が決定しました!つきましては、
 
6/15(金) 18:00-21:00
6/16(土) 18:00-21:00

 
の2日程にて説明会を開催致します。下記リンクから詳細をご確認のうえ、興味のある方はぜひお申し込みください!たくさんのご応募お待ちしております!
 
▼FLEDGE14期 事前説明会お申し込みページ
http://ptix.at/VAdgKe
大学生向けワークショップデザイン勉強会『FLEDGE』第14期説明会

ワークショップというツールを学んで

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ワークショップとはなんなのか

ワークショップとは、結局なんなのだろうか。
半年前の私は、今の私ならその問いに明確な回答を用意できるようになっていると思っていたようだが、残念ながら半年経っても未だよくわかっていない。

全6回の勉強会の中でヒントになるようなことが全くなかったわけではもちろんない。ただそのヒントをそれぞれ自分の中で消化して腹落ちするまでがうまくできなかった。腹落ちすらうまくできなかったのだから、いろいろなヒントをつなぎ合わせるなんてことはもっとできていなかったと思う。
毎回の勉強会で得たものを咀嚼するだけで正直お腹いっぱいになれるくらいだった。

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制約の少ないグループ活動の難しさ

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はじめに

コンビニで7円の商品を探しています。

何故か?

会計が770円だったから。

それだけ。

こんにちは。FLEDGE13期生の中村です。
お会計で777円だったら何か縁起良いかなと思って、店員さんに「7円の商品はありますか?」と聞いたら「ありません。」と言われました。(そりゃそうだ)

はい。本題に戻ります。笑

先日、4月29日から始まった「FLEDGE」が終了しました。今回で13回目を迎えるFLEDGE。私たちは13期生として迎え入れてもらいました。

そんな13期生は全部で12人(最終的には10人)集まり、「Tenny’s」「ミックスグリル」「edge」の3つのチームに分かれ、各チーム、この約半年間で様々な問題を乗り越えて、全チーム本実践まで”なんとか”行うことができました。

「”無事に”本実践を行うことができた」のではなく、「”なんとか”本実践を行うことができた」のです。

何故、”なんとか”というフレーズを入れたのか?
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チームでのワークショップデザインを終えて

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「Death Startup Workshop ~「死」を自分のものにするために~」無事、実現。

半年間のひとまずの集大成である「本実践」は、一言で言えば「とてもうまくいった」と感じている。参加者やチームのおかげで、またファシリテーションやプログラムも功を奏し、オープンでぬくもりのある、それでいて真剣な「良い場」になった。もちろん改善の余地などはあるわけだが、それでもよくできた終わりだった。

何がこの結果を生んだのか

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