FLEDGEで美術部はじめました。

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こんにちは、13期ディレクター、美術部の松川です。
FLEDGEではらぶちゃんって呼ばれています。

最近暑くてしんどいですね。
暑すぎて、地球温暖化による身体への影響を問う彫刻を創ることばかり妄想しています(例えば、サラリーマンが溶けているのとか)。

先日、なんと「FLEDGE美術部」はじめちゃいました!
以前からリレーショナル・アート、コミュティ・アート、インスタレーション・アート、参加型アートなどに興味があり、13期生だけでなくOB・OGの方々も巻き込んだアート的な活動をできないかと考え立ち上げました。

 

Word Shop

同窓会では、「Word Shop」というインスタレーション・アート作品を展示しました。

 

wordshop

 

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クレア・ビショップの『インスタレーション・アート:批判的歴史』という著作によると、インスタレーション・アートとは、「観客が物理的にその中へと入ることができるタイプのアート、しばしば『演劇的〔theatrical〕』、『没入的〔immersive〕』、『経験的〔experimental〕』と記述されるタイプのアートを漠然と指す」のだそうです。

そして、今回Word Shopでは最大2人まで入れるっていう制約を設けました。この作品を体験してもらった人によると、1人で入る時と2人で入る時では受ける印象が違ったようです。例えば、1人で入るとフィードバックをもらっているような、言葉に責められている感じ。2人で入ると対話が促進され、議論も活発になったそうです。

この作品は、FLEDGEの教科書である『ワークショップデザイン論』から、ワークショップをデザインする上で必要な要素を取り出し、壁一面にペタペタと貼ってみました(なかには飛び出て見えるような文字も!)。

 

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『ワークショップデザイン論』を読んで勉強中の13期生と、FLEDGEを卒業して『ワークショップデザイン論』との距離ができてしまったかもしれないOB・OGの方々を、同じ空間で、1つにしたいという狙いで作ってみました。(入ってくれた方ありがとうございました!)

「アート」と「良いワークショップ」

FLEDGEにいると、ワークショップに関するいろんなことを経験したり考えたりするのですが、現役生である13期生がこのような普段から考えている事を大切にしつつも、普段は意識されないものをアートや、特殊なアート的経験を通じて、いろんな事に触れたり、考えたりしてくれたら最高だな〜って思います。

クレア・ビショップのインスタレーション・アートについて、岡山県立大学の河合大介准教授は「観客・参加者が日常生活に戻っても保存されたままであり、得たもので、世界における、他者に対する行為が改善されうるのである。作品経験と日常とは、この身体において繋がっているのである」と述べています。

なんだか、ワークショップみたいだな〜と最近思うのです。ワークショップデザイン論の中で、「学習目標は参加者にとって日常に意味をもたらすものであると好ましい」と書かれていたし、、、。

この記事を書きながら、同じディレクターであるマツザキモエコ先生とメッセンジャーで盛り上がったのですが、いま現在行われているワークショップでの経験と日常は繋がっているのか? という問いがふと浮かびました。なんだか、ワークショップに参加するだけで満足しちゃっている感があるなと(参考書買って満足みたいな)。それは参加型アートも同じだと考えていて、参加して「よかった」「おもしろかった」「考えさせられた」っていうだけじゃもったいないと思うのですよね。

ワークショップもその中での関係や経験で終わるのではなく、参加者がワークショップを終えて、日常へ戻ったあとでの自分の中での変化や、その周りとの関係・環境との関係での中で自分なりにリフレクションを行えるのが、良いワークショップなのかなと思いました。

PS.FLEDGEのみなさんへ

FLEDGE美術部、これからもっとアクションを起こしていきたいので、興味ある方はぜひ入部を〜〜!

 

 

(参考文献)
自律性から関係性へ : インスタレーション・アートにおける観客の身体性 / 河合大介

 
 


(筆者プロフィール)
らぶちゃん
FLEDGE13期ディレクター、美術部部長。
大学3年生。北欧学科に所属しながら、アートと非日常の妄想に浸る日々を過ごしています。
いろんな場面でアート的な要素を取り入れる活動をしたいです。
Tumblr→https://tetebo0409.tumblr.com
Twitter→@tentensinhan